推しのバスツアーに行ってきた話
行ってきました。
バスツアー。
このブログは私が記憶をひとつも忘れないために書いているので別に読まなくても大丈夫です。
今回のバスツアーは俳優三人とファン七十余人のイベントだったので、全員が同担というわけではなく同担が苦手な私も安心して参加できました。
9時に新宿に集合して、バスに乗りました。
たぶんこういうイベントは周りの人と仲良くなればなるほど楽しいのでしょうが、重度のコミュニケーション障害なので隣の席の人に話しかけられず、無言でバスの中をやり過ごしました。
数十分後、サービスエリアに止まり、トイレをすませてバスで待機してると
来た
推しが
いる
えっバス乗ってきたんだけど
喋ってる〜〜〜
とまあ、推しが予想もしないところから突然現れるということが多いイベントでした。
そんなこんなで最初の行先である神社に到着。
45分の自由時間を設けられましたが、周りに友達がいないので一人でやり過ごすのはなかなかきつかったです。
「この旅で友達ができますように。できれば同担はやめてください」
そうお願いしました。
次に向かったのはこのイベントの目玉でもあるバーベキューの会場。
「皆様には火起こしからバーベキューを楽しんでもらいます!」と添乗員さん。
オタクへの負担がキツい。原始人扱いか?
そこでバスの座席で振り分けられたグループに分かれ、各自バーベキューに取り組みました。
もう、推しを見ている暇などない。ただひたすらに火を起こし、肉を焼きます。
グループワークなので団結力が上がり、なんとか他の参加者の方から声をかけてもらいました。
そんな時、私の推しはいろんなテーブルを回り、ファンと談笑していました。
声をかけて下さった方達は他の俳優さん推しだったので、お互いの推しの話をしながら楽しく焼きそばを作りました。
そしたら、
来た
推しが来…………顔がいいな。
私の事を気遣ってお話しなよ!隣行きな!と言ってくれる周りの方々。優しすぎる。
私といえば「えっ」「待って」しか語彙が消えてしまい、推しが目の前にいるのに直視できない。童貞かよ。
見かねた他の参加者の方が「この子あなたのファンだよ!」と言ってくれたら、
「そうなんだ!ありがとね〜」
こちらに向けて微笑みかけている。顔が良過ぎて見れたもんじゃない。
私「いやあの………………こっち見ないでください!!!!(?)」
推「何それ〜(笑)ずっと見てたよ!ずっとうちわでパタパタやってたでしょ!」
もしかしたら、明日世界が滅亡するのかもしれない。
いつも見ているばかりだった私が、逆の立場になっているなんて、信じられない世界でした。
砂漠と化している私を横に、推しが私達の作った焼きそばを食べてくれました。
「うん!美味しい〜!ほら立ってないで座って食べなよ!」
そう言って、私の背中をバシバシ叩いてきた推し。
?????推しの手が、自ら…………?
アアア〜と逃げると、「逃げんなよ!(笑)」
と肩を掴まれ…………
嘘でしょ…………私今推しに抱かれてる………………?
ジーザス………………
何、このイベント……
瀕死状態で焼きそばを食べ(推しと同じ味を共有している!)、顔がボロボロだったので数人で化粧室に。
化粧室から出たら、同じタイミングで推しが男子トイレから出てきました。
またしても狼狽える私。推しと一緒に移動してしまいました。嘘じゃん。
バーベキューの後はくみひも作りです。なんかよくわからないDNAのようなものを作りました。
どうみても二重螺旋構造
このくみひも作り、紐の色から選ぶのですが、選んでる最中に推しが登場。
同じテーブルの方が、「好きな色何色なんですかー?」と聞いてくれる。本当神?
「俺は赤が好きかな〜」絶対適当だよね。
でもせっかく頂いたナイスパスなので、すかさず「じゃあ赤にしますね!!!!!」と赤の紐を強奪しました。
くみひも作りが終わったら、移動して三人のトークショーです。
トークショーの内容には、質問コーナーがありました。あらかじめメールでファンからの質問を募集していたので私も質問を送っていました。
私のなんて読まれないだろうし、どうせならすごいやつ書いたろ〜と思って、バイト中に書いて送りました。
内容はざっくり言うと「留学に行きたいけど悩んでいる」というもの。
三人で一枚ずつ、何度か回していたのでもう来ないだろな……と思っていたところ……
推し「えーっと、〇〇さん」
私。
それ、私だね〜。
推し「〇〇さん、います〜?」
恥ずかしそうに挙手。
内容も内容なので死にたかったです。
でも、しっかり答えてくれました。
「でも、夢があるから留学したいって書いてあるよね?夢はなんなの?」
えっこれ聞かれてるの?コールアンドレスポンス?他の方そういうのなかったですけど?
とりあえず、80人近くいる会場で推しに届くように声をあげました。
「編集者になりたいです。」
あっ、私、編集者になりたかったんだな。今まで誰かに笑われると思って心の隅に隠していた本音を、推しのおかげで、こんなに大勢の前で言えました。推しも真剣に聞いてくれました。
「まあ、俺らはやりたいと思ったこと反対されても押し切ってやった結果ここにいるんだよね。だから一歩踏み出してみるっていうのはすごく大切だよ。」
「きっとやったにせよやらなかったにせよどちらにも後悔はあると思う。それならやって後悔した方がいいんじゃない?」
「でもさ、自分がやりたい!って思ったことに対して反対してくる大人は必ずいるよ。親とかは特にね。親の気持ちもわかるけど、本当に自分がやりたいことなら押し通すべきだと思う。」
「頑張ってね!」
左目からひとすじの涙が落ちました。
私、今まで一方的に応援してきた人に、応援されてる。一方的に投げていたボールを相手が拾って、返してくれました。
私にとってはそれだけでも信じられない程の奇跡で、ありがたいことでした。
最後に、サプライズでハイタッチがありました。推しとハイタッチした後、まだ何も言ってないのに「じゃあ、またね!」と言われました。
また会ってくれるという事なんですか?
「あの……私頑張ります」
一日中照れてばっかりでずっと自分から伝えられなかったけれど、精一杯勇気を振り絞って小さな声で伝えました。
そうしたら、「うん!」って、また右手を上げてきたので二度目のハイタッチをしてくれました。
「自分のやりたい事やりなよね!」
そう言って送り出してくれました。
バスに戻ると、今日のツアーで仲良くなった方が
「本当におめでとうございます!!私自分の事じゃないのにすごい感動しちゃって、泣いちゃいました!!!」
この世界、なんて優しいんでしょうね。優しさのかたまり。
こんなに優しい世界があっていいのでしょうか。
照れちゃいました。
今日のおかげで、たくさんたくさん救われました。推しに物理的にも精神的にも背中を押され、これ以上オタクにとって幸福な事はありません。
生きててよかった。
※追記※
トークショーの中で「女性の好きな格好はありますか?」という質問で、
「パンツスタイルが好きです。」と答えていた推し。
他の俳優さんから「レイザーラモンみたいなピチピチのやつでもいいの?(笑)」と言われていたのですが、
「あ、それでもいいですよ。ショートパンツ好きです。なんか、ピシッとした女性が好きなんですよね。」
そしてその日の私の格好は、レザーのショートパンツに大きめのジャケットを羽織っていました。
私?